第89回アカデミー賞最多6部門受賞作品、ラ・ラ・ランド(La La Land)
2017年2月26日に開催された、第89回アカデミー賞で最多14部門ノミネート、
最多6部門受賞(監督賞、主演女優賞、美術賞、撮影賞、作曲賞、主題歌賞)したラ・ラ・ランド(La La Land)。
また、第73回ヴェネツィア国際映画祭では主演女優賞、第41回トロント国際映画祭では、観客賞、第74回ゴールデン・グローブ賞では最多7部門受賞などなど。
数々の映画祭で、数々の賞を受賞したラ・ラ・ランドですが、何がラ・ラ・ランドを観る人を魅せているのかを、映画を観た感想と共に、個人的な注目ポイントを書いていきます。
- 第89回アカデミー賞最多6部門受賞作品、ラ・ラ・ランド(La La Land)
- ラ・ラ・ランド(La La Land)あらすじ
- ラ・ラ・ランド(La La Land)劇中で注目してほしい個人的な7つのポイント
- ラ・ラ・ランド(La La Land)の賛否両論に対して
- ラ・ラ・ランドは色んな映画のオマージュ作品
タイトルのラ・ラ・ランド(La La Land)ってなに?ラ・ラ・ランド(La La Land)の意味
ラ・ラ・ランド(La La Land)というタイトルなのですが、一見どういう意味なんだろうと気になられたりされませんか?
私は気になっていたのですが、映画館でパンフレットを購入して読んでいると書いてありました。
ラ・ラ・ランド(La La Land)とは、
ロサンゼルス、主にハリウッド地域の愛称。
また陶酔し、ハイになる状態。
夢の国
(パンフレットより)
だそうです。
今回は映画のタイトルで使われていますが、ロサンゼルスの言い回しとして使われることもあるみたいです。
映画を観る前に、事前情報として予告編だけをみてから観に行ったのですが、予告編では、まさにこのタイトル通りの"ラ・ラ・ランド(La La Land)"がくり広げられていますね。タイトルの意味を知って納得です。
前置き-なぜラ・ラ・ランド(La La Land)を観に行こうと思ったのか-
ここは私がラ・ラ・ランドを観に行った経緯が書いてあるので、興味のない方は飛ばしてください。
なぜラ・ラ・ランドを観に行きたい!と思ったかというと、まず、ラ・ラ・ランドのデイミアン・チャゼル(Damien Chazelle)監督が以前撮った映画、セッション(Whiplash)に衝撃を受けたから、また、デイミアン・チャゼル監督の作品を観たい!と思ったからです。
セッションは、一言で言うと怖すぎて衝撃的でした。これを表現出来る監督、すごいなと思ったほどです。普段、監督に注目して映画を観ることはないのですが、この作品は監督に注目させられる映画でした。
ラ・ラ・ランド(La La Land)を観た後はセッション(Whiplash)
もぜひ!!また違った良さがあります。
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次に、古典ミュージカルはみたことないのですが、最近のミュージカルは結構みていて、ミュージカルが好きになってきているので気になったということと、それに加えて予告編でみたい!と確信した。という感じです。
予告編のカラフルな感じ、音楽に魅せられました。このような点で、観たい!!となり観てきました。
ラ・ラ・ランド(La La Land)あらすじ
ラ・ラ・ランドのあらすじは、映画公式サイトから引用すると、
夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。
映画スタジオのコーヒーショップで働くミアは女優を目指しているが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。
そんなある日、偶然耳にしたピアノの演奏に魅了される。
演奏していたのは、セブことセバスチャン。
いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。
やがてふたりは恋に落ち、互いの夢を応援し合う。
しかし、セブが開店資金を稼ぐために参加したバンドの活動が忙しくなったことから、ふたりの心はすれ違い始める・・・・・・。
こんな感じで、映画を観たあとこのあらすじを見ても、まさにそのとおりです。あと付け加えるとすると、主人公ミアとセブが出会った所から、冬→春→夏→秋→冬と、季節で区切られてストーリーが進んでいく所でしょうか。
季節ごとにテーマがあり、2人の関係も変わっていく。そこに注目して観ていくとより楽しめると思います。
ラ・ラ・ランド(La La Land)劇中で注目してほしい個人的な7つのポイント
今からラ・ラ・ランドを観る方に向けて、私の独断と偏見で選んだ注目してほしい7つのポイントを感想を入れながらお伝えします。(ストーリーに関してのネタバレはありませんが、シーンのネタバレは若干あります)
①カラフルな衣装に注目
→映画が始まり、最初は予告編にも出てくる、車の上でみんなが踊る所から始まりますが、この時点でカラフル!!赤、青、黄色、緑、紫などなど。映画が進んでもこのカラフルさは変わらず、終始カラフルです。鮮やかさによりミュージカルらしさが出ていると思います。
②なんといっても音楽
→情緒豊かな音楽が映画を引き立ててくれています。映画を観た後は必ずサントラが欲しくなるはずです!!(鑑賞後、買いました!!)映画を観る前は、サントラをきくと歌詞でネタバレになってしまうのであまりオススメしませんが、観た後はずっとラ・ラ・ランドの余韻に浸ることが出来ます。
聞くだけで元気がもらえて、ラ・ラ・ランドの
余韻に浸れるのでオススメです。
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③セブ役のライアン・ゴズリングさん、ご本人がピアノ弾いています、練習期間わずか3ヶ月
→偉大なジャズ・ピアニストを目指すセブ役のライアン・ゴズリング(Ryan Gosling)さんは、役柄的にもピアノと対峙するシーンが多いです。
パンフレットを読んで知ったのですが、なんとピアノの演奏シーン、代役なしでライアン・ゴズリングさんが全部弾いているそうです!!しかも練習期間はわずか3ヶ月だとか。
私も小学生の頃ピアノを習っていました。ピアノ劣等生だったので、楽譜を読むのだけでも一苦労、それを指で覚えていき、両手で違った動きをするので苦労。とかなり苦労して中学生になる時にはやめたという苦い思い出があります。
今回、ライアン・ゴズリングさんが演奏しているのは、その時の私のピアノレベルを遥かにこえるレベル。これをしかも3ヶ月でってすごい!!となりました。大人になってからピアノを習うのは指が動かなくなっていて難しいとも言いますし、持って生まれた才能なのだと思います。数々の映画祭で主演男優賞は逃してしまいましたが、ピアノ努力賞をあげてほしいです。
なのでピアノシーンには要注目です。
④ミア役のエマ・ストーンさんの演技と"演技"
女優を目指すミア役のエマ・ストーン(Emma Stone)さんに注目する点は、オーディションを受けに行き、そのオーディションで"演技"をする部分と、普段のミアの部分の使い分け。
このミア部分と、ミアがオーディションで演じる部分の演技がコロっと変わるので、こういう所でも主演女優賞に選ばれた点なのかなと思います。
最後のオーディションで歌う、"Audition"。これを歌いながら感情表現する姿も注目ポイントです。
⑤精巧な1カットの回し撮り(一発撮り)
→ラ・ラ・ランド劇中では1カットで撮られる回し撮り(一発撮り)手法がかなり使われています。周りがぴったりストップしていて主人公たちだけ動いている、スローモーションで主人公たちだけがリアルな速さで動く、というのをカットなしで撮っています。一人でもミスしたら撮り直しだろうなと思いながらも1カットなのが分かっているので緊張感ありつつ作り出している、これは本当にすごいと思います。
⑥リアルト映画館で初めて手をつなぐシーン
→予告編でも出てくる映画館のシーンなのですが、ここでミアとセブが初めて手をつなぎます。
手をつなぐまでの、どうしよう、つなげるかな、つなごうかな、というまでの心情が手にクローズアップされて撮影されているのですが、このシーン、こちらまでドキドキしてしまうシーンになっています。このドキドキさ、"セッション(Whiplash)"の演奏シーンにも通ずる所があるなと個人的に思っています。
このシーンは、ラ・ラ・ランドの中で私のお気に入りシーンです。
⑦最後の10分間、ラ・ラ・ランドの世界に引き込まれます!!
→先ほどのリアルト映画館のシーンと同じくらい、私の中でのお気に入りシーンが、この映画最終10分間くらいである(映画館で時計みていないので体感時間です)映画の走馬灯のシーン。ここで"ラ・ラ・ランド"のすべてがわかるので必見です。
ここで泣いてしまいました。この10分間で、夢の世界、"ラ・ラ・ランド"に連れていってもらえたなと感じました。そしてエンドロールが流れても余韻は残っており、映画が終わってもそのまま。家に帰るまで放心状態に近かったです。
このシーンで使われている曲が、サントラの中で、"Epilogue"という曲なのですが、余韻に浸りたくて毎日聴いています。
"Epilogue"の曲で最後の10分間を追随できます。
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ラ・ラ・ランド(La La Land)の賛否両論に対して
ラ・ラ・ランドを観た人の意見をきくと、賛否両論あります。今から観られる方には、この賛否両論意見は映画を観てから判断してほしいです。
なぜなら、観る人によって、良いか悪いか捉え方が変わる映画だからです。その人の元々持っている感性もあるでしょうが、ストーリーも共感出来るかどうかによっても意見が別れるからです。
強いて言えば、期待しすぎて観にいかないこと、ミュージカルだからこそ、細かいことに気にせずみてほしいです。
私の周りの、ラ・ラ・ランドあまりだったという方の多くは期待しすぎて観にいっている人が多いです。なので期待しすぎずに観にいった方が良さそうです。
そして、"あれ、おかしくない?"、"こんなのありえない"という部分は、結構ありますwでもそれはミュージカルなので多めにみてください。そうすると、より、ラ・ラ・ランドを楽しむことが出来ると思います。
パンフレットは買った方がいいです!!
そして、映画を観た後、パンフレット購入をおすすめします!!ラ・ラ・ランドのパンフレットは内容がとても濃く、詳しいです。サントラ同様、より、ラ・ラ・ランドに浸ることが出来ますので、金銭的に余裕があればぜひご購入をオススメします!!
ラ・ラ・ランドは色んな映画のオマージュ作品
お恥ずかしながら、古典ミュージカルを観たことがない私からすると、ラ・ラ・ランドの展開はすごいな~と思っていたのですが、パンフレットを読むと、色んなミュージカルのオマージュが使われていると知りました。
この記事のしめくくりとして、8作品一気に紹介します。
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ラ・ラ・ランドのシーンで使われている色んなミュージカル作品をこれを機にどんどん観ていこうと思いました。
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